2019年現在、ビットコインの送金は世界中の人にとって日々身近になってきています。
しかしながら、仕組みについて説明を聞いても良く分からない!って思ってるあなたのために、解説を試みようと思います。
2019年現在、ビットコインの送金は世界中の人にとって日々身近になってきています。
最近では、セキュリティ会社を創業した実績を持つジョン・マカフィー氏がビット・コインについて楽観的な発言をしています。
ですが、、、
「自分の持っているビットコインが他の誰かに送金されてしまうことはないの?」
「自分が送金したデータの内容がハッカーによって変えられてしまわないの?」
など疑問を持ちますよね?
ビットコインの送金仕組みを、以下でわかりやすく解説します。
Contents
ビットコインの手数料の安さとは?
ビットコインなどの仮想通貨で送金を行う最大のメリットは、手数料が安いことです。
銀行を利用して送金を行う場合、一定額の送金手数料がかかりますし、国外に送金を行う場合には両替手数料や国際送金手数料も必要となります。
ですが、仮想通貨の送金については、手数料だけで対応しているウォレット、取引所間で送金を行うことができるため、両替手数料や国際送金手数料はかかりません。
ただ、2019年現在、ビットコインについては世界的に利用が広まっていることから、送金処理の遅延(送金詰まり)が発生しているため手数料の高騰が進んでいます。
これは、ビットコインなどの送金処理では、手数料が高い取引依頼を優先して処理するシステムとなっているためです。
投資目的でビットコインを所有している場合、取引所への送金が遅れてしまうと取引のタイミングを逃してしまいます。
これを予防するためには水準より高い額の手数料を設定するしかありません。
つまり、送金を急ぐユーザーが手数料をより高く設定する状況が続いているために、平均的な送金手数料そのものも高くなっているのです。
また、取引所から自分のウォレットに出金する場合についても同様の処理が行われるため、ある程度手数料が必要な状況となっています。
ビットコインの送金とは?
ビットコインの送金はどのような仕組みで行われているのでしょうか?
ビットコインの送金とは、あるウォレット(=電子的なお財布)から別のウォレットにビットコインを送ることを指します。
ウォレットには、、、
・仮想通貨交換業者のウォレット
・WEBウォレット
・自分のパソコンやスマホにソフトウェアをダウンロードして使うソフトウェアウォレット
・小さな端末(=ハードウェア)に保存するハードウェアウォレット
・印刷した紙をベースに保管するペーパーウォレット
などの種類があります。
仮想通貨交換業者のウォレット以外を使うには専門的な知識が必要となるため、
多くの方が仮想通貨交換業者のウォレットを使っているのが現状です。
送金データはブロックチェーンと呼ばれるシステムで保存されており、
ウォレットには公開鍵などそのウォレットを特定するデータのみが保存されます。
ビットコインを送金するケース
ビットコインを送金するケースにはどのようなものが考えられるでしょうか。
単純に、何かを購入する対価として送金するケースが一番想像しやすいですが、
1)仮想通貨交換業者のウォレットから自分のソフトウェアウォレットやハードウェアウォレットに送金するケース、2)他人を応援する目的で送金するなどのケースもあります。
しかし、ビットコインには法定通貨における銀行のような管理者がおらず、自分のビットコインが無くなったり、相手に届かなかったりということが起こる可能性も、あります。
悲劇を起こさないために、ビットコインの送金の仕組みを理解しておくことが大切です。
次に、ビットコインがどのような過程で相手に届くのかをご説明します。
送金はどのような仕組みで行われる?
送金は、ウォレットからウォレットにビットコインを移す手続きです。
しかし、実際にウォレットそのものにビットコインが保管されてはいません。
ウォレットに保存されているのは「秘密鍵」「公開鍵」「ビットコインアドレス」
3つです。
3つには関係性があり、
・秘密鍵を基に公開鍵が作られます。
・公開鍵を基にビットコインアドレスが作られます。
・公開鍵で暗号化されたデータは、その公開鍵に対応する秘密鍵でのみ、解読できます。
・秘密鍵で暗号化されたデータは、その秘密鍵に対応する公開鍵でのみ、解読できます。
以上のような関係性があります。
送金時には、例えば「AのウォレットからBのビットコインアドレスに○○BTC送る」と
送金リクエストを送ることになります。
送金リクエストは、Aが作成した秘密鍵で暗号化され、ビットコインのネットワークに送られます。
Bは、Aが作成した秘密鍵から作成された公開鍵を受け取り、対となる公開鍵を得た状態となります。そして暗号化されたデータを解読することでビットコインを受け取る、、、
という流れとなります。
ビットコイン送金の手順の例
送金の仕組みは少し複雑ですが、
仮想通貨交換業者からビットコインを送金する手順は、あまり難しくありません。
DMM Bitcoinの場合を考えます。
ビットコインを送金する手順は以下の通りです。
0)DMM Bitcoinにログインします。
口座開設時に登録したIDとパスワードを入力してログインしましょう。
1)メニューから「出庫・出金」を選択し「BTC出庫」を選択します。
2)出庫(送金用)の画面が表示されるので、
「出庫アドレス(送金先のビットコインアドレス)」
「出庫数(送付するビットコインの量)」
「出庫手数料(送金手数料)」
「出庫の目的」を入力します。
3)2段階認証のコードを入力し、「出庫する」を選択すれば送金完了です。
※出庫するためにはお客様より2段階認証の設定が必須となります。
以上が仮想通貨交換業者を利用した送金の一例となります。
送金リクエストの検証作業
前述の通り、
ビットコインの送金は「AのウォレットからBのビットコインアドレスに○○BTC送る」と送金リクエストをビットコインのネットワークに送ることです。
送金リクエストは、PCが互いにWEB上で関連づけられたネットワークである『P2Pネットワーク』に送られます。
『P2Pネットワーク』とは、クライアントPCを互いにサーバーPCかのように扱うネットワーク技術です。
『P2Pネットワーク』に送られた送金リクエストは、二重払いなどを防ぐために検証作業が行われます。
検証作業はマイニングと呼ばれる報酬システムの元、世界中のマイニングする人達によって行われます。
マイニングに参加する人達をマイナーと呼んでいます。
マイナーによって送金リクエストの内容が正しいことが繰り返し検証され、
条件を満たしたマイナーに新しい通貨が発行される、、という報酬が与えられます。
ビットコインを送金する際の手数料は?
送金にかかる手数料の相場
DMM Bitcoinではビットコイン、アルトコインともに仮想通貨の売買に必要な取引手数料は2019年現在のところ、無料です。
ただし、仮想通貨の送金をする手数料は、別物となってきます。
ビットコインの場合はマイナーに対する報酬として0.0008BTC以上を、
イーサリアムの場合はマイナーに対する報酬として0.001ETH以上を支払う必要が
あります。
仮想通貨の種類によって違いがでてきますが、どこの仮想通貨交換業者でも同じです。
送金手数料は、どのような意味を持つのでしょうか。
ビットコインなど仮想通貨を送金するとマイナーによる検証作業が行われます。
この検証が行われないと、あなたの取引の送金を完了することができません。
マイナーはマイニングの結果得られる報酬を目的としてマイニングを行っているため、
より報酬が多い検証に積極的に取り組みます。
報酬の多い所に人がなびくのは自然の摂理ですね。
この自然の摂理を見越して、ビットコインのマイニングは仕組み化されているのです。
マイニングの結果得られる報酬は、新規発行される仮想通貨となります。
送金する側が支払う報酬は、送金手数料として、ご自身で指定することができます。
より多額の送金手数料を指定することで短い時間で送金を完了することができ、
逆に送金手数料が少ないと、送金に非常に長い時間を要することがあります。
海外送金の場合は?
円やドルなど法定通貨で、銀行を介して海外送金すると為替手数料を含めて数千円の手数料がかかり、また着金までに数日要するのが、一般的な送金の流れです。
一方、ビットコインでは、世界中のどこに送ろうと為替手数料を支払う必要はなく、
特別に高い送金手数料がかかることもなく、国内と比較して着金に長い時間がかかるわけでもないのです。
仮想通貨は電子データであり、特定の管理者がおらず、世界中同じルールで運営されているために、法定通貨で送金するよりさまざまな面で容易に海外送金が可能です。
ビットコインの送金に税金はかかるのか問題
ビットコインを送金した方は税金を支払う必要はありませんが、
ビットコインの送金で受け取った方は110万円を超えた額が贈与税の課税対象です。
また、ビットコインを受け取った方が受け取ったビットコインを誰かに売却し、贈与された時の価格から売却した時の価格を差し引いて利益が出ている場合には雑所得として税金を支払う必要があります。
ビットコインの送金にかかる時間
ビットコインはすぐに送金できると言われていますが、
送金後の検証作業が終わらなければ送金が完了しないため、
実際は「すぐ」と言い切れないところもあります。
送金手続きにかかる時間について
送金手続きは、相手のビットコインアドレスを聞いて、
送付する量などを指定するだけで完了します。
慣れていれば5分もかからないでしょうが、最初のうちは戸惑うでしょう。
ビットコインの送金が反映されるまでには、
マイニングによる検証作業を経る必要があります。
1つのマイニングにかかる時間は約10分になるよう設定されているため、早くとも10分はかかります。
同時期にたくさんの人が送金リクエストを行っていると作業に時間がかかり、
長い場合は数時間、中には数日を要する場合もあり、ばらつきがあります。
できるだけ早く送金するためには、手数料を多めに払うことで自分の送金リクエストを優先的に処理してもらうことができます。
どれくらい早くなるかは手数料をいくら上乗せするのかによって変わります。
銀行と何が違うの?
ビットコインの送金方法は、法定通貨を銀行経由で送金する場合と違います。
銀行を用いて法定通貨を送金する場合は、銀行が送金依頼を受けて処理を行います。
ビットコインのような仮想通貨の場合、法定通貨での銀行のような運営者はいません。
仮想通貨では、ユーザーそれぞれが送金処理を分担する仕組みとなっています。
ビットコインの送金を依頼した場合、
まずビットコインのネットワークに対して暗号化を施した送金依頼を送ります。
送金依頼は10分ごとにブロックにまとめられ、ビットコインのネットワークに参加しているPC「ノード」によって内容が正しいかどうか検証する作業が行われ、問題がなければ送金処理が行われるのです。
処理の内容についてはブロックチェーンの末尾にタイムスタンプとともに追加され、
処理完了後には変更されなくなります。
そのため、1度処理が完了した送金依頼について処理を取り消すことはできません。
取引きの未承認は、どのような状況で発生するのか?
ビットコインの送金を行う場合には、ウォレットや取引所の送金画面に送金先のウォレットアドレスや送金したいコインの枚数と手数料を、入力します。
ビットフライヤーなどの取引所の場合で言いますと、送金先アドレスと送金額を入力し、
送金処理の優先度に合わせて複数の手数料から選択するという形です。
手数料については、取引所は一定額が必要となりますが、ノードに送金依頼を行う場合には、送金手数料を自由に決めることができます。
ビットコインなどの仮想通貨の送金処理では、手数料が高ければ高いほど優先して処理が行われる仕組みですから、手数料をゼロや低額で送金依頼を出した場合、処理が後回しにされます。
送金処理をなるべく早く実行して欲しい場合、目安となる手数料は0.0005BTCから0.001BTC程度が良いと言われていたりします。
送金を急がず、処理さえ行われれば問題ない場合は安価な手数料でも問題はありません。
銀行を経由した法定通貨の送金と同程度の速度で処理を実行して欲しいなら、
高めの手数料を設定した方が良いでしょう。
未承認トランザクションが発生した場合の確認方法
送金処理がなかなか実行されない場合には、
取引所やウォレットの送金履歴を確認し、「トランザクションID」を調べます。
トランザクションIDを調べたら、以下のサイトにアクセスし、
https://blockchain.info/ja/
右上の虫眼鏡型のアイコンをクリックし、表示された検索窓に入れて検索を行います。
トランザクションIDの処理状況が表示されます。
「未承認の取引」と表示されているようなら送金処理はまだ実行されていません。
自分の送金依頼が後どれぐらいで処理できるかについて、確実に調べる方法はありません。
上記サイトでは調査時点での未承認トランザクションの量を確認することができますので、数量が多ければそれだけ処理に時間がかかると考えると良いでしょう。
未承認トランザクションの解決方法
手数料不足などで送金依頼や出金依頼が遅れている場合に、
いち早く実行してもらう方法はあるのでしょうか?
手数料不足や送金依頼の増大などによって処理が遅れている場合、
基本的には処理が実行されるまで待つしか対処法はありません。
送金依頼をキャンセルして手数料を再設定して再度処理を依頼することができれば良いのですが、仮想通貨の送金依頼はキャンセルすることができないのです。
ただし、手数料などの理由で送金処理が実行されなかった場合、ある程度の期間が経過すると依頼そのものがキャンセルされるため、お急ぎでない場合にはキャンセルを確認してから、手数料を上げてから再度依頼を行うと良いでしょう。
ビットコインの出金や送金を早くする方法は?
ウォレットから取引所や他のウォレットのアドレスに送金する場合、自分で手数料を決めて送金依頼を出すため、あらかじめ未承認トランザクションの量を調査して手数料を決めるといった手間がかかってしまいます。
手間を掛けずにできるだけ早くビットコインの送金を行う方法はあるのでしょうか?
ビットフライヤーなどの取引所では、送付の際に追加手数料を支払うことで優先的に送金処理に組み込まれるサービスが実施されており、できるだけ早く送金処理を実行したい方に、おすすめです。
銀行での送金は基本的に同じグループ内の口座なら優先して処理が行われますが、
仮想通貨については同じウォレット同士で送金を行っても処理が速くなるような優先処理はありません。
まとめ
ビットコインの送金では、管理者がいないことから、個人に専門的な知識が求められます。手続きを間違えると、送金したはずの仮想通貨が丸ごと無くなる可能性も、あります。
一方、管理者がいないシステムであるがゆえに手数料が安く、少額送金に役立ったり、
世界中同じルールで運営されていることから、海外送金に便利だったりと送金手段として有効活用することもできます。
今後、仮想通貨の普及が進み、多くの商品の買い物にも使えるようになればもっと便利な世界が実現すると思われます。