この記事ではビットコインETFとは何なのか?
上場されたらビットコインの価格にどのような影響があるかなども含めわかりやすく説明します。
ビットコインETFとは
ビットコインETFとは、ビットコインが投資対象に含まれる上場投資信託のことです。
ETF(Exchange Traded Fund=上場投資信託):証券取引所で取引される投資信託
投資信託(ファンド)」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」です。
「集めた資金をどのような対象に投資するか」は、投資信託ごとの運用方針に基づき専門家が行います。
出典:そもそも投資信託とは?Ι投資信託協会
簡単にいうと、ビットコインETFを購入することにより、ビットコインを含む金融商品に投資することができ、その運用を専門家に任せることができます。
ETFは上場されているので、株式と同じように証券取引所を通して自由に売買を行なうことができるのが特徴です。
また、投資信託は日経平均株価やTOPIXのような、知名度の高い指数と同じ動きをする傾向にあるので、価格の変動がわかりやすいという特徴があります。
こちらはETFについて簡単にまとた動画になりますのでご覧ください。
2018年9月時点では、ビットコインETFが上場している国は無いため購入することはできません。
アメリカで上場申請はされていますが承認されていない状態です。
ビットコインETFによる影響
ビットコインETFが承認されることにより何が起きるのでしょうか?
やはり、機関投資家による新規マネーの流入によるビットコインの値上がりが期待されます。
顧客から預かった資産を用いて、株式や債券に投資する大口投資家。個人の投資家を指すのではなく、機関つまり法人投資家のことを指します。
なぜビットコインETFが承認されることにより機関投資家の資金が流入するのでしょうか?
上述のとおり機関投資家は顧客から預かった資産を運用することにより利益を得ています。
現在の仮想通貨の市場は、価格の変動が大きく、投資した際のリターンが大きいと同時にリスクも大きいです。
また、私たちが普段使用している取引所を用いるのにもさまざまなリスクがあります。
これらの理由により、機関投資家はビットコインに投資を行ってきませんでした。
ビットコインETFが承認され、ちゃんとした取引所に上場されることにより初めて機関投資家はビットコインへの投資を行うことができます。
では機関投資家の資金の流入によりビットコインの価格にどれくらい影響するのでしょうか?
現在の世界の機関投資家の運用資産は約90兆ドルと言われています。
それに対して仮想通貨の市場は2018年9月現在、約2,300億ドルで、そのうちビットコインは約50%を占める約1,150億ドルです。
つまり仮想通貨の市場は機関投資家の資産の0.3%にも満たないわけです。
仮に機関投資家の資産の1%がビットコインに流入すれば、ビットコインの価格は数倍に跳ね上がる可能性があります。
また、仮想通貨投資家であるNicholas氏は、ビットコインETFが承認されることにより、4,130億ドルもの資金が流入するのではないかと推測しています。
Here’s why a bitcoin ETF matters:
With the release of an ETF, this allows investors to add bitcoin to their retirement portfolio.
Global Pensions Market: $41.3T
If bitcoin captures just 1% of global pensions, that would create $413,000,000,000 of exposure for cryptocurrencies.
— Nicholas Merten (@Nicholas_Merten) 2018年7月24日
ビットコインETFの承認
現在まで、世界最大のビットコイン長者であるウィンクルボス兄弟やファンドなどにより、SEC(アメリカ証券取引委員会)に対してビットコインETFの申請が行われてきましたが、承認には至っていません。
SEC(アメリカ証券取引委員会)とは?
投資家保護と公正な市場整備のため、1934年に設立されたアメリカの市場監視機関(連邦政府機関)です。日本語では「証券取引委員会」と呼ばれます。株式や債券などの証券取引の監督・監視を行っています。証券取引の法規を管理しており、企業の不正会計やインサイダー取引などを防止するために活動しています。
出典:SMBC日興證券
SECがビットコインETFの申請を却下する理由としては
- 市場操作・不正取引を防ぐ仕組みがない
- 投資家の利益を保護する仕組みが不十分
以上の2点が挙げれています。
ビットコインETFの上場承認はいつになるのか?
2018年9月現在、投資会社であるVanEck・SolidXによってシカゴ・オプション取引所(CBOE)に対してビットコインETFの申請が行われています。
専門家たちの中ではこのETFの申請が承認される可能性が非常に高いとされています。
その理由として
- CBOEは世界的な先物取引所であり、SECと良好な関係を築いている(BTC先物は上場済)
- ユーザー保護の保護、価値判断、流動性などSECの要求水準を満たすような商品設計がされている
以上2点が挙げられています。
そしてそのその審査結果の公表日が9月30日とされています。
もし判断が下されなかった場合、12月29日⇒2月27日まで延期される可能性があります。
まとめ
今回の記事ではビットコインETFについて説明しました。簡単にまとめると
- ビットコインETFとはビットコインが投資対象に含まれる上場投資信託である。
- ビットコインETFが上場されることにより機関投資家の資産が仮想通貨市場に流入するによりビットコインの価格が上昇する可能性がある。
- ビットコインETFの承認はなかなか許可されないが徐々に承認される機運が高まっている。
現状では承認がされていないビットコインETFですが時期は定かではありませんが実現の可能性が非常に高いと考えられます。
もし申請が承認されても却下されたとしても、どちらの場合でもビットコインの価格への大きな影響が予想されます。
よって今後の動向に注目しておきましょう。